こんにちは、高尾です。
遂にこの時期がやってきました。

そう、待ちに待ったスタンダードのローテーション及び『ラヴニカのギルド』発売です!
さすがの赤黒好きの僕も赤黒アグロしかいない環境は少しうんざりしていたので、ようやくかという気持ちです。

そして『ラヴニカのギルド』は多色セットというだけあって『カラデシュ』にも引けを取らないほどカードパワーが高く、とてもワクワクします。
注目しているカードは山ほどあったので注目カードTOP5を選ぶのには骨が折れました...。

僕が注目カード1位に選んだのは《正義の模範、オレリア》


誰もがその強さはわかりきっているとは思いますが、僕は周囲よりも数段評価が高いようだったので敢えて1位に挙げさせて頂きました。
正直壊れているとさえ思ってます!

そして今回も例のごとくこのカードを使ったデッキをご紹介していくわけですが、1週間後にはGP名古屋(チームリミテッド)が控えています。
ですのでむしろリミテッドしか練習できていない方にとっても、新スタンダード環境の情報誌として手助けになれば頂ければ幸いです。


◆流行りそうなデッキ達

いつもでしたら現在のメタゲームを分析した上で僕のオリジナルデッキをご紹介するのですが、今回はローテーション直後ということもあり右も左もわからない方が多いかと思います。

ですのでMOで5-0していた今後流行りそうなデッキをいくつかご紹介した上で、中でも僕が特にお勧めしたいデッキを1つ解説しようと思います。



『黒単コントロール』

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17枚 4枚 4枚





4枚 4枚 4枚 4枚 1枚

2枚 2枚 3枚 3枚 2枚 1枚 2枚 3枚





1枚 1枚 3枚 2枚 3枚 1枚 3枚 1枚


近年稀に見る青でないコントロールデッキ。

《破滅を囁くもの》が採用されており、《黎明をもたらす者ライラ》をも越えていく飛行クリーチャーはフィニッシャーとして申し分ないです。

《疫病造り師》《ドミナリアの英雄、テフェリー》でさえ対処できてしまうスーパー《肉袋の匪賊》
《薄暮軍団の盲信者》という格好の餌もあるのでむしろ《餌食》内臓の3/2と言ってもいいかもしれません。

特に注目したいのが《彩色の灯籠》
これによって本来黒マナしか出ないデッキであるにも関わらず、2種類の混声カードである《発見+発散》《採取+最終》を右側で唱えることが可能になっています。普通に《破滅を囁くもの》を4ターン目に出しても強いですね。



『緑単ガルタ』

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15枚 1枚 4枚 4枚





4枚 4枚 4枚 4枚 4枚 4枚 3枚 4枚

3枚 2枚





4枚 2枚 2枚 4枚 1枚 2枚


《キランの真意号》が落ちてなおその強さは健在です。

むしろ《生皮収集家》《クロールの銛撃ち》《無効皮のフェロックス》の加入によって強化された側面もあります。
《クロールの銛撃ち》は一見地味ですが、《正義の模範、オレリア》《黎明をもたらす者ライラ》を2マナで除去し得る貴重な枠です。

《ビビアン・リード》も同様の理由でメイン採用も頷けます。



『赤白ゴブリン』

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15枚 4枚 4枚





3枚 4枚 3枚 4枚 4枚 4枚 3枚 3枚

2枚 3枚 2枚 2枚





1枚 1枚 1枚 3枚 2枚 2枚 2枚 2枚


前環境からあと一歩のとこまできていたゴブリンデッキがついに構築レベルにまで登りつめました。

《ゴブリンのクレーター掘り》《軍勢の戦親分》の2種類のゴブリンによって不足していたマナ域がぴったり埋まったのです。

そしてこの赤白ゴブリンはただのゴブリンデッキに留まらずさらに一段階進化させています。
全体強化の《光輝の運命》、召集リングこと《議事会の裁き》、除去兼フィニッシュブローである《反応+反正》
どれも横並びするこのゴブリンデッキに噛み合ったカードチョイスです。



『赤白教導』

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8枚 8枚 4枚 4枚





4枚 4枚 4枚 3枚 4枚 3枚 3枚

3枚 4枚 4枚





3枚 2枚 4枚 1枚 1枚 2枚 2枚


『ラヴニカのギルド』のテーマの1つである"教導"をふんだんに使用したビートダウン。

《速太刀の擁護者》は"教導"と《正義の模範、オレリア》のパンプによって強化されることでその強さを発揮します。

《完全+間隙》もいぶし銀なカードで、火力としてはもちろん"教導"クリーチャーに使ってもいい働きをします。
このカードの存在のおかげで、相手としては火力をマナが立っていないうちに打たざるを得ません。



『ケルドレッド』

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22枚





4枚 4枚 4枚 4枚 4枚

4枚 4枚 4枚 3枚 3枚





4枚 4枚 3枚 4枚


《ボーマットの急使》《損魂魔道士》という貴重な低マナ域を失って存続が危ぶまれた赤単。

これもまた《遁走する蒸気族》《危険因子》というパワーカードを得てむしろ強化されました。

どちらも見た目以上に強いカードで、前者は3ターン目には3/3、4ターン目には4/4で殴りつつ能力を起動してさらに追加アクション。
手札を一瞬で枯らすほど展開力が上がるので《ケルドの炎》とも非常に噛み合っています。

後者も1枚で8点火力のようなもので、2枚引くと16点火力になってしまうので相手としては3or6枚引かせることを選ぶしかありません。
そして3枚引いた場合もやはり《遁走する蒸気族》によってマナが半使い放題なのでテンポが悪くなることもないのです。

《ゴブリンの鎖回し》を無理なく使えますし、今後最も見かける赤単になるでしょう。


◆お勧めデッキ

いくつかデッキをご紹介しましたが、全体的に赤系のビートダウンが相変わらず多いのが目につくかと思います。
実際MOのリーグに数回潜ってみましたが赤白ゴブリン、赤白教導、ケルドレッドが特に多くマッチアップします。

ということでそれら3つに強いMOで5-0していたお勧めデッキをご紹介します!
それがこの赤白天使です。



『赤白天使』

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5枚 12枚 4枚 4枚





4枚 4枚 4枚 3枚 3枚 4枚

4枚 4枚 3枚 2枚





1枚 1枚 3枚 3枚 2枚 4枚 1枚


《正義の模範、オレリア》のタフネス5は《溶岩コイル》で死なないサイズなので赤同系ですこぶる強力です。
《黎明をもたらす者ライラ》も同様に、《無許可の分解》がスタン落ちしたことで赤系のビートダウンはこれを処理するのが非常に困難になりました。それどころかこれまではインクの染みでしかなかった、"他の天使が+1/+1と絆魂を持つ"という能力がこのデッキにおいて獅子奮迅の強さを見せます。

3ターン目《輝かしい天使》、4ターン目《正義の模範、オレリア》から5ターン目に《黎明をもたらす者ライラ》が出てきて突如10点ドレインされるなんてたまったもんじゃないですよね。


《豊潤の声、シャライ》《黎明をもたらす者ライラ》の盾になってくれるのはさることながら、《反逆の先導者、チャンドラ》《栄光をもたらすもの》がいない今とても評価が上がったカードです。


この通りこのデッキはゲーム中盤以降は対ビートダウンにおいて恐ろしい強さを発揮しますが、序盤に押し込まれては意味がありません。
そこで活躍するのが《轟音のクラリオン》

上記3デッキに対して劇的に刺さりますし、いざとなったら絆魂付与モードで逆転も可能です。

また、《アダントの先兵》はコントロールに強いカードとして再び注目が集まっていますが《轟音のクラリオン》との相性が抜群で、破壊不能+オール3点ダメージ+絆魂付与で失ったライフも取り戻せるスーパーコンボです。


これは僕が作ったデッキではないのでサイドボードについては解説しませんが、コントロールはきついはずなので序盤からプレッシャーをかけられる《希望の夜明け》は採用したいところです。


◆終わりに

如何でしたでしょうか。

赤系アグロはあらゆるカードを失ってさすがに終わったかと思いましたが、案外生き残るものですね。

それどころか青系コントロールは《奔流の機械巨人》に代わるフィニッシャーを得られなかったので厳しい道を歩むことになりそうです。
そもそも環境初期はアーキタイプが多すぎて、除去の選定が定まらずにコントロールは完成度が低いんで勝ちずらいんですけどね。

あと個人的に気になったのは以前より《ゴブリンの鎖回し》を使ったデッキが明確に減ったので、タフネス1をふんだんに使ったデッキがよく勝っている印象を受けました。ただそうなると《ゴブリンの鎖回し》を採用したケルドレッドや《轟音のクラリオン》に目をつけられるので、そういったデッキが勝たなくなるのも時間の問題だと思っています。

いやー、メタゲームを考えてデッキを作るのってやっぱり楽しいですね。
この感覚はスタンダードでも久しぶりな気がします。

GP名古屋が終わった後は是非みなさんもスタンダードをやってみてください。
環境が激変してるので楽しいですよ!

それではまた!