『デッキ構築の真髄とは紙1枚の調整にあり。1枚か2枚か、2枚か3枚か、3枚か4枚か、はたまた4枚か0枚か。
拡散と収斂を繰り返すその1枚の狭間には、決して紙一重ではない、調整者の苦悩が折り重なる。』


1.最初に

こんにちは、杉山です。

無事2回目の拡散と収斂となりました。今回は巷でも話題のデッキ、緑単ガルタと、その調整を行う過程で派生した赤緑モンスターについて考えてみたいと思います。 それではよろしくお願いします!

2.今回のデッキ

まずはベースとなる緑単ガルタのサンプルリストです。


サンプルリスト―『緑単ガルタ』

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19枚 4枚 1枚





2枚 4枚 4枚 4枚 4枚 2枚 2枚 3枚

4枚 3枚 2枚 2枚


《ロナスの碑》を採用した形もありますが、こちらは一般的な構成で、緑単機体とも言えるリストです。デッキ調整の基本は、弱いカードを抜いて強いカードを入れること。延々とリーグを回し、デッキの強み・弱みを把握します。

その結果見えてきたこのデッキの強みは・・・

・マナレシオに優れるクリーチャー・機体に特化し、《原初の飢え、ガルタ》を最速4ターン目にキャストできる。

《顕在的防御》をフルに搭載し、加えて機体を採用しているため、搭乗→除去→《顕在的防御》が決まりやすくテンポ勝ちが狙える。

《マーフォークの枝渡り》《翡翠光のレインジャー》《立て直しのケンラ》パッケージがあり、粘り強い戦いができる。

・機体・《不屈の神ロナス》《立て直しのケンラ》である程度の全体除去耐性がある。

と言ったところ。(単色マナベース云々は置いておきます)


逆に弱みとしては・・・

・相手のシステムクリーチャーを除去できない。

《顕在的防御》が引けなければ各個除去されてしまい、鈍重なクリーチャーデッキでしかない。

・単色デッキのためサイドボードが弱い。

と言ったところが挙げられます。


このあたりを踏まえた上で、強みはスポイルせず、弱みを潰すことができればより良いデッキとなりそうです。

3.各カードについて


原初の飢え、ガルタ


デッキの顔です。「イクサランの相克プレビュー」の繰り返しになりますが、火力耐性・直接戦闘耐性・《慮外な押収》耐性が魅力で、《豪華の王、ゴンティ》の上からでも9点入れてしまえるのは脅威です。

《ヴラスカの侮辱》《排斥》がネックですが、このデッキなら《顕在的防御》をフルに積んでいますし、そもそもこのデッキなら2マナでのキャストも多く、除去されてもテンポを取っているケースがほとんどです。(キャストが軽ければ《顕在的防御》も構えやすい)

レジェンドかつお膳立てが必要なので4枚積むのは怖いところです。


顕在的防御


環境の単体除去が《ヴラスカの侮辱》《排斥》など重い追放除去に偏っている現在、《顕在的防御》の強さは際立ちます。

アタック→除去→《顕在的防御》→第2メインに《原初の飢え、ガルタ》召喚

の動きができればもう勝ちでいいですよね?


マーフォークの枝渡り/翡翠光のレインジャー/立て直しのケンラ


《立て直しのケンラ》は他のデッキ以上に光るカードです。
2マナ4/4相当は《原初の飢え、ガルタ》のキャストや機体搭乗に大きく寄与しますし、《原初の飢え、ガルタ》キャストのために序盤に積極的な相打ちをしづらいこのデッキでは、《マーフォークの枝渡り》を強化して気軽にアタックに送り出せます。

ただし、2ターン目にキャストする《立て直しのケンラ》ほど弱い動きもありません。
仮に《立て直しのケンラ》を3ターン目以降のアクションとすると、2ターン目のアクティブなアクションは《マーフォークの枝渡り》《キランの真意号》の7枚(+《緑地帯の暴れ者》の4枚)。安定した強い動きをするには、枚数に少し不満が残ります。

また、弱みと言うほどではないのですが《マーフォークの枝渡り》《翡翠光のレインジャー》の探検が不確定要素で、機体の搭乗や《原初の飢え、ガルタ》キャストなどゲームプランが立てづらいといったケースがしばしば気になりました。


緑地帯の暴れ者


回していてもっとも不満だったスロットです。

1マナで《キランの真意号》《領事の旗艦、スカイソブリン》に搭乗でき、2ターン目のアクションとしても計算でき、《霊気圏の収集艇》とプチコンボ。最低でも3マナ3/4相当。しかし、現代マジックにおいて3マナ3/4バニラは積極的に採用したいクリーチャーではありません。このデッキであれば、3マナ使ったならパワー4以上かもしくは追加能力が欲しいところ。

ターンを跨いだ分割払いで浮いたマナを有効に使える強さもありますが、逆に《顕在的防御》が透けることにも繋がるケースもあり、見た目よりも使いにくいカードだという印象を受けました。


不屈の神ロナス


回していてもっとも強かったカードで3枚目の採用も十分ありえます。

《キランの真意号》との相性は最高。《原初の飢え、ガルタ》との相性も最高。《霊気圏の収集艇》ともプチコンボ。
不満点は、安定してロナスが4ターン目に殴れる相方が《キランの真意号》《立て直しのケンラ》しかおらず、パンプして打点を取るか、展開して次ターンのガルタを見るか、といったジレンマが発生しがちなことです。


キランの真意号/霊気圏の収集艇/領事の旗艦、スカイソブリン


《キランの真意号》は先にも書いた通り《顕在的防御》がもっとも輝くカード。相手にした時は《削剥》は搭乗スタックで撃ちましょう。
《霊気圏の収集艇》《緑地帯の暴れ者》同様、少し不満を感じるカード。他のカードにも言えることなのですが、《不屈の神ロナス》の相方としてのパワー4は本当に貴重です。
《領事の旗艦、スカイソブリン》は不満のないフィニッシャー。このデッキでは貴重なシステムカードでもあります。

4.変更案

結論(変更後リスト)を先に載せてしまいましょう。

えいっ


杉山 雄哉―『緑単ガルタ』

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18枚 4枚 2枚





2枚 4枚 4枚 4枚 2枚 2枚 3枚 3枚

4枚 3枚 3枚 2枚


変更点はこちらです。


霊気圏の収集艇⇒耕作者の荷馬車


4ターン目《原初の飢え、ガルタ》キャストの安定性が段違いになります。

初動3ターン目だったとしても《耕作者の荷馬車》から4ターン目《立て直しのケンラ》or《不屈の神ロナス 》から《原初の飢え、ガルタ》がキャストできます。(3ターン目《不屈の神ロナス》4ターン目《耕作者の荷馬車》の順番でも可能ですが、召喚酔いがあるため《耕作者の荷馬車》は搭乗前にマナを出しておきましょう)

2ターン目のクリーチャーが生き残っていれば、4ターン目の追加はどんなクリーチャーでも《原初の飢え、ガルタ》キャスト可能になるでしょう。また4ターン目《領事の旗艦、スカイソブリン》キャストは強力です。

緑地帯の暴れ者⇒媒介者の修練者


CIPスタック搭乗できるのは変わらず、最終的なサイズも変わらず。展開/《原初の飢え、ガルタ》キャストの助けとしてはこちらのほうが優秀。《緑地帯の暴れ者》と違って2ターン目に引いてきても大丈夫です。

《耕作者の荷馬車》同様、4ターン目《領事の旗艦、スカイソブリン》キャストが可能になります。CIPのマイナスカウンターは《耕作者の荷馬車》《原初の飢え、ガルタ》などに乗せることもままあります。


貪る死肉あさりのメイン採用


一応3マナパワー4相当なので少しだけ《原初の飢え、ガルタ》キャストに貢献するのと、少しだけ《王神の贈り物》対策。

《立て直しのケンラ》同様、CIP時に限り《不屈の神ロナス》の相方になれます。
せっかく《媒介者の修練者》を取っているので、《逆毛ハイドラ》《切り裂き顎の猛竜》などの4マナ域のカードを採用しても良いかも知れません。


以上、デッキの強みをスポイルしないように、不満のあるカードを差し替えてみました。
爆発力やマナベースの安定性が高まり満足度が上がったように思います。
ただ、差し替えたカードが単体で強いわけではないので、今後はよりシナジーが取れる構成を考えて行きたいところです。

5.おまけ

せっかく《媒介者の修練者》《耕作者の荷馬車》というマナブーストカードを採用したのですから、それを活かす構成は考えられないでしょうか。すなわち4マナ・5マナ域へのジャンプアップや多色化です。

そう言えばMOPTQで8-0した赤緑ガルタがありましたが、あのリストは2マナ域の薄さが気になるところでした。というわけで、まだ使い込みは浅いですが、サンプルリストを2種置いておきます。


杉山 雄哉―『赤緑ガルタA案』

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4枚 3枚 6枚 4枚 4枚 2枚





4枚 4枚 2枚 3枚 1枚 4枚 4枚 2枚

3枚 3枚 2枚 3枚 2枚


杉山 雄哉―『赤緑ガルタB案』

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4枚 3枚 6枚 4枚 4枚 2枚





2枚 4枚 4枚 2枚 3枚 4枚 3枚 2枚

3枚 3枚 2枚 3枚 2枚

1つ目のリストは《原初の飢え、ガルタ》に頼りきらない安定性を。
2つ目のリストはよりビートに寄せた攻撃性を意識してみました。

《通電の喧嘩屋》は2マナでパワー4の破格クリーチャー。かもしれません。サイドには共に《反逆の先導者、チャンドラ》《焼けつく双陽》《打ち壊すブロントドン》を積んでいます。
当然ですが、探検パッケージを切っている分、一般的な赤緑モンスターに比べて安定性・継戦能力が落ちているので一長一短ですが、やはり4ターン目ガルタは大きな魅力です。

緑単(?)の別バージョンも1つ。



杉山 雄哉―『緑単ガルタB案』

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13枚 4枚 4枚 3枚





2枚 3枚 4枚 4枚 4枚 2枚 2枚 3枚

4枚 3枚 3枚 2枚

タッチ《屑鉄場のたかり屋》。より探検パッケージを活かす形ですね。

6.最後に

ドミナリアでは《ラノワールのエルフ》が再録され、《鉄葉のチャンピオン》というパワーカードが新録され、一層のパワーアップが期待される緑単ガルタ。ガルタはレジェンドなので新除去の《喪心》も効きません。


次環境を見据え、残る現環境をガルタで楽しんでみてはいかがでしょうか。それでは最後まで読んでいただき、ありがとうございました!