皆さんお久しぶりです。

今回は今月開催のマジックフェスト京都(以下MF京都)に向けたスタンダード環境のデッキの紹介をしようと思います。新しいデッキではなくメタゲーム上でよく見るデッキの紹介ですので、知っている方は復習として、使用デッキに迷っている方には後押しとして参考にして頂ければ幸いです。


◆現在のスタンダードのオススメデッキ


各デッキ紹介前ですが、この環境において大事だと思っている事を書いておきます。

「使い慣れているデッキを使おう」

これに尽きると思います。この環境は何相手にでも突出して強いデッキが存在しません。この環境には数多くのデッキが存在し、どのデッキにも有利不利が存在するからです。幅広いプレイヤー層が参加するMFではリアル、マジックオンライン、MTGアリーナそれぞれの環境で練習をした人達が集まるので、事前の大会結果からメタゲームを予想する事は難しいと思っています。

よって、デッキ選択は多くても2択に絞り、当日まで各デッキへのサイドボーディングなどへの理解度を深める事に注力する事をオススメします。


◆スタンダードデッキ紹介


一応Tier毎の一纏めとしてのデッキ一覧が下記になります。ただしこれは僕の現時点での想定であり、上に書いた通り的中するかは不明ですので参考程度に見てもらえればと思います。

Tier1:青単アグロ、スゥルタイミッドレンジ、白単アグロ
Tier2:赤単アグロ、ラクドスミッドレンジ、グルールアグロ、エスパーコントロール、イゼットドレイク、ティムール荒野の再生、運命のきずな
※赤系(赤単、ラクドス、グルール)は合計の数では分布的にTier1想定。

まずはアグロデッキから紹介していきましょう。



『青単アグロ』



19
19枚






17
4枚 4枚 1枚 4枚 4枚


24
4枚 4枚 1枚 4枚 3枚 2枚 1枚 4枚
1枚






15
1枚 3枚 3枚 1枚 1枚 3枚 2枚 1枚


まずはミシックチャンピオンシップで優勝した青単です。止めづらいアタッカーを打ち消しなどで守るデッキです。クロックパーミッション故に運命のきずなデッキのような中盤以降で大振りな動きをするデッキにはとても有利です。

その反面、赤単など自分よりも早かったり、細かい動きをするデッキには不利になりやすいです。《執着的探訪》《大嵐のジン》は強力ですが、それらが無い時にはピーキーなカードで戦う事となり、《マーフォークのペテン師》は状況によって適切な役割が大きく変わってくるので、練習が必要なデッキだと思っています。



『白単アグロ』



20
20枚






25
4枚 4枚 4枚 1枚 4枚 4枚 4枚


15
4枚 4枚 3枚 4枚






15
2枚 3枚 4枚 2枚 4枚


現環境の展開力・序盤の打点では最高速とされる白単アグロです。このリストでは白単ですが、打ち消し呪文の為に青をタッチしているものもあります。禁止改訂ではノーチェンジだった事もあり、《荒野の再生》《運命のきずな》が環境に残るなら個人的にはタッチ青も良いと思います。

運命のきずなデッキやイゼットドレイク、青単などに有利で、除去多めのエスパーコンや赤単には《ゴブリンの鎖回し》がクリーンヒットしやすいので苦手です。デッキのプレイングが殴る事に寄っているので比較的わかりやすく使いやすいのが良いですね。



『スゥルタイミッドレンジ』



24
4枚 4枚 4枚 1枚 4枚 2枚 4枚 1枚






25
4枚 1枚 4枚 4枚 4枚 3枚 1枚 4枚


11
3枚 3枚 3枚 2枚






15
2枚 1枚 1枚 2枚 4枚 3枚 1枚 1枚


こちらは前環境のゴルガリミッドレンジに青のカードをタッチしたデッキです。序盤のクリーチャー、除去、フィニッシャーとバランス良く入っており、サイドボードには打ち消しや手札破壊が取ってあるので相手への干渉手段を増やすことが出来ます。

有利不利はサイド込みで比較的満遍なくゲームが出来るといった所ですが、重いカードだけ引く、土地が伸びないと盤面影響の少ないカードしかプレイ出来ないなどのリスクもあります。良くも悪くも『丸い』選択と言えるデッキです。



『赤単アグロ』



20
20枚






18
3枚 4枚 3枚 4枚 4枚


22
3枚 3枚 4枚 4枚 4枚 4枚






15
2枚 2枚 3枚 4枚 1枚 3枚



『ラクドスミッドレンジ』



25
4枚 4枚 1枚 1枚 14枚 1枚






19
4枚 4枚 4枚 4枚 3枚


16
2枚 4枚 4枚 1枚 2枚 3枚






15
1枚 4枚 2枚 1枚 3枚 1枚 1枚 2枚



『グルールアグロ』



24
4枚 4枚 2枚 4枚 9枚 1枚






26
4枚 4枚 3枚 4枚 4枚 4枚 3枚


10
4枚 2枚 2枚 2枚






15
1枚 3枚 2枚 3枚 1枚 2枚 2枚 1枚


赤系は現在多くの形があります。オーソドックスな赤単は単色なので色事故が無い、プレイングがブレにくい、《実験の狂乱》を使える所がメリットで、カードの選択幅が少ないのが他のデッキと比較してのデメリットですね。

MFメンフィスで優勝したラクドスミッドレンジは赤単をより重くした形です。メリットとしては低コストのカードパワーが低いものを減らしているので中~終盤まで戦いやすい、黒の手札破壊でコントロールなどに対する干渉が可能になった点です。

グルールアグロに関しては・・・高尾くんのこちらの記事を読みましょう!
《前編》GPメンフィスレポート -グルールアグロが出来るまで-
《後編》MCクリーブランドレポート -グルールアグロ徹底解説-

赤単とグルールに関しては白単、青単に強いです。ラクドスに関しては、その単色デッキ以外に戦えるようになったという風に見えます。



『エスパーコントロール』



26
4枚 4枚 4枚 4枚 4枚 4枚 1枚 1枚


34
1枚 3枚 3枚 3枚 2枚 3枚 1枚 4枚
1枚 3枚 2枚 3枚 1枚 4枚






15
1枚 1枚 1枚 4枚 3枚 2枚 2枚 1枚


こちらは井川良彦さんがミシックチャンピオンシップで準優勝という素晴らしい成績を収めたのが記憶に新しいデッキですね。

メインボードから除去を多めに採用しており、単色アグロに照準を合わせています。準々決勝で運命のきずなデッキに勝利していますが、本人はかなり不利なマッチアップだと言っていました。どっしりとしたコントロールを使いたいという方にオススメのデッキです。



『イゼットドレイク』



21
4枚 4枚 8枚 4枚 1枚






12
4枚 4枚 4枚


27
4枚 4枚 4枚 2枚 2枚 4枚 4枚 1枚
1枚 1枚






15
1枚 1枚 2枚 2枚 2枚 1枚 1枚 1枚
3枚 1枚


こちらは前の環境から存在するデッキですね。青単やスゥルタイには有利が付きやすく、白単や運命のきずなデッキには分が悪いです。

ブン回りは強力ですが、噛み合わないと相手を押し返せないカード群なので難しいデッキとも言えます。使う際はサイドボーディングの細かい枚数調整が必要となるので練習必須のデッキと言えるでしょう。


『ティムール荒野の再生』



26
4枚 4枚 4枚 3枚 4枚 4枚 2枚 1枚






2
2枚


32
4枚 4枚 2枚 4枚 2枚 2枚 4枚 4枚
2枚 4枚






15
2枚 3枚 2枚 2枚 1枚 2枚 1枚 2枚


こちらはパスカルメイナードがミシックチャンピオンシップに持ち込み、その後MORMCQで権利を獲得したデッキでもあり人気が出てきたデッキになります。

《アズカンタの探索》《発展+発破》など、《荒野の再生》ととても相性の良いカードが多く採用されています。普通にコントロールとして立ち回るとそれなりですが、《荒野の再生》が場に出るとデッキの強さが格段に上がります。

中速くらいのデッキには無類の強さを発揮するデッキですが、白単には分が悪いです。禁止改訂で《荒野の再生》が残った事で、当日までこのデッキを使い込む人もいそうですね。



『運命のきずなデッキ』



24
4枚 4枚 2枚 6枚 4枚 4枚






3
3枚


33
4枚 4枚 3枚 4枚 4枚 2枚 4枚 4枚
4枚






15
3枚 3枚 3枚 2枚 2枚 2枚


最後はもう一つ《荒野の再生》を使ったデッキで、環境唯一のコンボ的なデッキです。相手には一切干渉せずに自分の場を整えて複数ターンを得ていくデッキです。序盤に勝ちきれない手札破壊や打ち消しの無いデッキに対してはほぼ負けませんが、白単や青単に対しては分が悪いです。

対処手段としては《荒野の再生》《アズカンタの探索》といったカードは絶対に対処するようにしましょう。また、最近ではサイドボードからそういった対策に対抗してフィニッシャーとなるクリーチャーを採用しているものも良く見ます。禁止改訂も乗り越えたので一風変わったデッキが好きだという方は使ってみては如何でしょう。


以上、簡単ではありますがそれぞれのデッキの紹介でした。使うデッキや調整の参考にして貰えれば幸いです。もうそろそろMF京都ですが、悔いの無いように調整追い込みかけたいですね。

それでは今回はこのへんで!